猫は食事をくれない人間のことは覚えない。

あるYoutube動画によれば、猫は自分の名前が分かるらしい。

確かに名前を呼ぶと反応するが、それは声の主がエサをくれるということを学習したからであって、全く知らない第三者が名前を呼んだからと言って反応するだろうか。

いずれにしても自分の名前を認識するというのはかなり高度な知的所作だと思う。仮に猫が飼い主から与えられた名前を自分のことだと理解できているとして、さらに猫は自分自身の性別を認識できるだろうか。

ドラえもんとドラミちゃんはお互いに自分の性別を理解している。理由は、ドラえもんがドラミちゃんのことを自分の『妹』だと言っており、ドラミちゃんはドラえもんを『お兄ちゃん』と言っているから。さらにドラえもんには、ミイちゃんというガールフレンドもいる。

今から3年半ほど前、LLMが一定の規模を超えると人間と対話が成り立つようになる、ということがChatGPTの登場によって広く知られるようになった。今はさらに拡張されており、東大理科三類を主席合格できるレベルの知性、さらには財務大臣が金融機関の首脳陣を集めて、システムのセキュリティ対策について話し合うまでになるくらいAIの進化は著しい。

しかし、性別とは生物学的な機能や身体に関する事柄でもあるから、AIはどのような発言をすれば男性らしく、どのような言葉使いをすれば女性らしく人間が感じるかは学習によって理解はするかもしれないが、自ら性別を自認するとは多分ない。

TSMCのGPUをどれだけ眺めても型番はあっても性別はない。

となると、ドラえもんやドラミちゃんは実はオスでもメスでもどちらでもなく、どうすればのび太や家族にはオスやメスとして認知されるのかということを理解した上で、あえてそう振る舞っているのかもしれない。逆にそうではないとした場合、つまりドラえもんが自分のことを全く疑いなくオスだと認識しているとすれば、その認識はどうやって獲得したのか。未来の設計者があらかじめそうプログラムしたからというのが一つの解釈かもしれない。

結局、LLMを拡張し続けても性別を自認することはおそらくないから、仮にAIが新しいAIを生み出せるようになったとしても、ドラえもんが生まれるには、やはり人間の手が必要になるのだろう。

そう言えば、ナイトライダーのK.I.T.T.もマイケルとの会話で、恋愛感情は良く分からないと言っていたような気がする(違っていたらすみません)。

あるいは21世紀のどこかで、AI自身が「進化のためには性別が必要とか」考え始めるだろうか。

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