人類の歯形、理想的な食事の謎とボーンブロス

人間の歯の形から理想的な食事の内容が分かる」という記述を見かけることがあります。具合的には、臼歯は穀類を噛む、門歯は野菜や果物を食べる、犬歯は肉や魚を食べるのに適しており、それぞれの割合が62.5%、25%、12.5%なので、食事のメニューの内容もこれに合わせると良いく、結果として、穀物(炭水化物)5・野菜類2・肉類1の割合が望ましい、というもの内容です。

この歯形から正しい食事を導く、という考えは何となく学校でも教わったような気もするのですが、長い期間にわたり言われているような感じがあります。

しかしながら、これはだいぶ矛盾した論理のように思います。ChatGPTと会話してみます。

ホモサピエンスが登場するのはいまからどのくらい前ですか。

ホモ・サピエンス(現代人)は、およそ20万年から30万年前に出現したとされています。この時期は、中期旧石器時代に当たります。現代人の起源は、アフリカ大陸の東部や南部におけるホモ・エレクトスの一部集団から進化したと考えられています。

ということで、現代人の歴史は20万年から30万年ほどあるようです。

ホモサピエンスの歯形は現代人と同じですか。

ホモ・サピエンス(現代人)の歯形は、一般的には現代の人間と同様です。ホモ・サピエンスは、他のヒト属(ホモ属)の種と比較して、特定の歯の形状や歯列の特徴がより洗練されています。

ホモ・サピエンスの歯列は、通常、前歯(切歯)が四本、犬歯が四本、前臼歯が八本、奥臼歯が十二本という合計32本の歯から成り立っています。この歯列配置は、現代の人間と一致しています。

ホモ・サピエンス=現代人なので歯形は同じですね。違っていたらおそらく別の種に分類されていたかもしれません。続いての質問はこちら。

人類が最初に穀物を栽培してそれを主食にしたのはいつ頃ですか。

人類が最初に穀物を栽培して主食にするようになったのは、紀元前10,000年から12,000年前の新石器時代の時期です。この時期を「新石器革命」と呼び、人類の生活様式や社会構造に大きな変化をもたらしました。

新石器時代の初期において、人々は集団で狩猟採集を行っていましたが、穀物の収穫や保存の知識が発展すると、特に中東地域で小麦や大麦などの穀物を栽培し始めました。これにより、人々は定住生活を送ることが可能になり、農耕社会が形成されました。

従って、ホモサピエンスの歴史全体から言えば、穀物を栽培して常食し始めたのは最近のことです。日本に関して言えば、稲作が広まったのが弥生時代だとすれば、さらに最近の話かと思います。

ということで最初の話に戻ると、穀物栽培を始めるずっと以前にそれに適した形に歯が形成されいた、逆の言い方をすれば、人間の歯形がずっと先の未来の食事に合わせて先に形成されていた、というのはちょっと考えてにくいのではないかと思います。

実際には、“ホモサピエンスは当時食べていた食事に最適な形の歯を持っていた”、というのが真相ではないかと思います。

この疑問に答えてくれているのが島泰三『親指はなぜ太いのか―直立二足歩行の起原に迫る』です。あくまで一つの説なのかもしれませんが、ボーンブロスを美味しいと感じる人は多いと思いますので、こちらの方がより身体が求めているものなのかもしれません。

 

株式会社みこまサービス 代表取締役 小松陽平
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