ホモ・サピエンスわかめ史

島泰三『魚食の人類史 出アフリカから日本列島へ』を読了。

ホモ・サピエンスは魚を食糧にすることで生き残ることができた。
人間にとってシーフードがどれだけ重要か、ということが分かる内容で、またヨウ素の大切について知る機会でもありました。

「今日、大人が1日当たり摂取を推奨されているヨウ素の要求レベルは、肉や野菜のヨウ素含有量に比べるとおどろくほど高く、150㎍である(授乳期の成人女子では290㎍)。100gあたりのヨウ素含有量は、肉や野菜で最大6㎍、乳製品で4μg以下、根茎3㎍以下、果実2㎍以下、野菜や穀物1㎍以下となっており、軒並み6μg以下である。これらだけで必要なヨウ素を賄うことは不可能である。これに対して、魚貝類の100gあたりのヨウ素含有量は、貝類60~700㎍、魚類7~85㎍(100~400㎍とも)である。また、海藻では1gあたりコンブは2100㎍、ヒジキは470㎍ときわめて含有量が高い。ホモ・サピエンスが十分なヨウ素を摂取しようとすれば、魚貝類抜きで達成することは難しい。」(P217~218)

調べてみると、カットわかめは1gあたり85㎍あるので、お味噌汁やスープの具としてわかめはメジャーなものですが、栄養学的には理に適っているということですね。

ところで、最近の研究だとネアンデルタ―ル人とホモ・サピエンスは交雑できたとうことなので、ネアンデルタ―ル人とホモ・サピエンスの体内組成は相当似通ったものだったのでしょう。とすれば、ホモ・サピエンスにとってアミノ酸スコアが100となる魚貝類は、ネアンデルタ―ル人にとっても優れた栄養源になりえたのではないかと思うのですが、どうしてそちらを食べるようになっていかなかったのか。また何か分かったら書いてみたいと思います。

株式会社みこまサービス 代表取締役 小松陽平
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